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在宅医療とは

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在宅医療をお考えの方へ

在宅医療とは

在宅訪問診療

戦後まもなく、昭和23年(1948年)に制定された医療法では、医療を提供する場所は「病院」と「診療所」に限られていました。昭和の初め頃には一般的でもあった「自宅へ医師が往診する」ということは、突発的な状況における例外的な措置でもあったのです。

これが平成4年(1992年)の改正で、介護老人保健施設とともに「医療を受ける者の居宅等」が追加され、医療を行う場として法的に認められました。在宅医療は古くて新しい医療であり、外来通院、入院に続き「第3の医療」とも呼ばれます。

このように「在宅医療」とは、①通院が困難で、②入院ではなく自宅での療養を希望される患者様のご自宅などに訪問して医療行為を行うことです。 この在宅医療では、在宅酸素や経管栄養などのような在宅ハイテクケアと言われている診療を含め、現在では訪問看護と協力しながら病院で提供されている医療のほとんどを行う事が可能でもあります。

入院で療養しているご家族が、病状が安定していることから主治医の先生から自宅療養の許可が出て「家に帰りたい」と言った場合に、ご自宅では受け入れができるでしょうか。

ここで多くの方で自宅療養への障壁となるのが、在宅医療に関連するサービスにどのようなものがあるのかがわかりにくい事や、どこへ相談をすればよいのかが判らないという点です。この在宅医療は、2000年4月の介護保険導入時から整備をされてきてはいるものの、まだ比較的新しい制度であるがゆえに親族の中でも経験が無かったりして、初めてのことが多いためと思われます。

現在ではこの在宅医療向けのサービスや制度は、一般の方が思っている以上に整備されていて、提供されるようになっています。

在宅医療についてよくある質問

訪問診療とは?
往診とはどう違う

訪問診療・往診のイメージ画像

医師が患者様の自宅へ訪問して診療を行うことを、多くの方は無意識に「往診」と呼ぶかと思います。
これに対して、医師が訪問して診療を行うことを「訪問診療」と呼ぶことが近年増えてきました。

同じ「医師が自宅を訪問」することなのですが、何が違うのでしょうか。この違いは、病状の急変で緊急に予定に無い訪問を行うのが「往診」、計画的で定期的に訪問するのが「訪問診療」と定義されており、かかる費用なども異なってきます。

つまりは、いつ訪問するのかは判らないのが「往診」で、ご家族等とご相談の上で何日の何曜日の何時に訪問しますと訪問日時が決まっているのが「訪問診療」ということになります。この定期的な「訪問診療」を基本にして、普段は処方や検査などを行いながら、病状の急変時などには往診対応とすることで、在宅医療は患者様の自宅療養をサポートします。
この「訪問診療」と「往診」の2つは医療保険の適応で、病状により使い分けられます。

訪問診療のメリットと
デメリット

メリットとデメリットのイメージ画像

訪問診療は

  • 通院困難な患者
  • 患者もしくは家族の同意
  • 計画的な医学管理
  • 定期的に継続する
  • 訪問して行う医療

この5つを満たす事が条件となります。
特定の病気や、軽度・重度は関係ありません。例えば自力では歩けるのだけど、認知症で待合室では待てないことから付き添いが必要で常に目を離すことができない、などは訪問診療の対象になります。

メリット

  • 通院をする必要が無い、診察の待ち時間が無い
    時間や交通費、患者様本人の身体的な負担の軽減、介護者の通院負担が軽減されます。
  • 入院と外来との間の費用負担
    入院よりも費用負担を抑えることができます。
  • 24時間365日体制の対応
    夜間や休日なども含めて電話等で相談や指示を受けることができるため、夜間休日には医師へ相談ができない外来通院よりも安心感が高くなります。
  • 住み慣れた環境で療養ができる
    気心の知れた家族と一緒であることから緊張感が和らぐ、好きなTV番組を好きな時間に見たりペットも可であるためQOLを向上させやすく、治療効果にもプラスに働きます。

デメリット

  • 家族へケアの負担
    入院では看護師や介護士等が全てのケアを行いますが、自宅ではこれを家族がサポートします。
  • 急変時の対応には即応できない
    入院では急変時には医師や看護師が即対応しますが、在宅医療では医師や看護師が到着するまでには一定の時間が必要です。(救急車要請の方が早い)
  • CTやMRIなど大型機器による精密検査ができない
    他にも衛生的な環境で行う大型の手術などはできません。
  • 専門性の無い医師や非専門の医師が診察している場合がある
    内科以外の医師が内科を診察して処方などを出している場合があります。過去の内科での処方を踏襲しているだけのことがあり、症状や疾病に合わせての処方調整がなされていないことが多々あります。

在宅医療では、積極的な治療よりも自宅で家族と一緒に過ごしたいといった患者様やご家族様の想いや、住み慣れた居宅でQOL(生活の質)を上げることに重点を置いています。そのため、病院への入院と比較した場合にはどうしても制限が生じてきます。
しかし、最近では医療機器の発達と小型化などにより、在宅医療でもできることは多くあり、デメリットを解消する方法もあります。

在宅医療についてよくある質問

訪問診療でできること

訪問診療は、診察時間の予定が決まっています。
外来診療のように不特定多数の患者様が後ろに待っているわけではありませんので、1人3分診療ではなく時間内においてじっくりと医師とご家族がお話をする機会があるのが特徴です。

問診や触診等の通常診療 外来で行う一般的な診療は、在宅医療でも変わらず行えます。問診や触診、内臓の音を聞いたりして、普段との違いを診断します。
各種検査 一般的には 血液検査や尿検査、便検査等ですが、高度医療対応が可能な在宅医療機関では心臓超音波や腹部超音波、レントゲン検査、呼吸機能検査等、病院の外来と同じ内容の検査がご自宅で実施可能です。
カテーテル管理 自分の意志で排泄できない方へ使用するのがカテーテルで、これらの管理も在宅で可能です。
経管栄養管理 経口摂取が難しくなった方に対して、経鼻や胃ろうなどで栄養管理も在宅医療で行えます。
在宅酸素 呼吸機能に疾患があり血中酸素飽和度が低い方に対して、酸素濃縮器や携帯型酸素ボンベなどを用いて酸素吸入を行います。
点滴 入院で使用されている点滴薬剤のほとんどは在宅医療でも投与可能です。(一部不可のものがあります)
がん緩和ケア 手術ができない「末期がん」などの疼痛緩和ケアを行います。
お看取り 積極的な治療で延命を希望しない場合には、最期の時をご家族と一緒に過ごします。休日や夜間早朝等でも、訪問します。
予防接種 インフルエンザや新型コロナなどの各種予防接種やワクチンなど、肺炎球菌ワクチン等の国や自治体公費による年齢に応じた接種がご自宅で受けられます。

訪問診療のデメリットを解消する方法として、CTやMRI等の精密検査を受ける際には通院を利用します。また、病状が悪化し救急搬送が必要になった時などには、救急病院へは紹介状などを発行してスムーズな連携を図ります。
後方病院を確保して普段から連携を深めておくことで、自宅での療養生活を安心して過ごすことが可能になります。

在宅医療クリニックの選び方

在宅医療クリニックの選び方
  1. ご自宅から距離が16km以内であること。
    訪問診療が行えるエリアは、医療機関から16km以内の範囲と決まっています。移動時間では、車で片道20~30分程度が目安となります。
  2. 実績
    「機能強化型在宅医療機関」であれば、過去1年間の緊急往診と看取りの実績が施設基準にあることから、緊急時や看取りの経験が豊富な在宅医療機関の一つの指標として見ることができます。
  3. 24時間365日対応の体制
    高齢者では、誤嚥性肺炎などの突発的な急変はいつ起きるかわかりません。医療機関によっては夜間・休日の対応が無かったり普段の状態を知らないアルバイトの医師でまかなっていたり、昼間でも忙しくて臨時の「往診」にまでは手が回らないことも少なくありません。
  4. 後方病院との連携
    救急医療のひっ迫から、救急車を呼んでも30分1時間と搬送先が決まらず、救急車が動かないということがよくあります。そのような状況でも複数の後方病院との連携が取れている在宅医療機関であれば、スムーズな搬送が可能です。(※ 初動は救急隊の指示に従います)
  5. 最新の医療設備
    医療機器の進歩は日進月歩であり、質の高い医療を実践するためには、より高度な医療を支える最新の設備環境を整える必要があります。血液・生化学の迅速検査装置の導入、在宅医療用で持ち運びが可能なポータブル型の検査機器などを保持しているのかがポイントです。
  6. 医師との相性
    医師によって在宅医療の考え方はそれぞれに異なります。常に患者様やご家族様の意思を尊重してくれるとは限りません。胃ろう増設による延命を否定する、在宅では点滴を行わないなど、医師により診療スタイルは様々です。

地域の主治医として年齢、性別、疾患にとらわれず、質の高い医療を個人にあわせたオーダーメイドで提供し、患者様とご家族様が自分らしく生活できるように健康面からお手伝いをするのが在宅医療、訪問診療になります。

訪問診療を始めたいとき
最初はどこに相談するのか

ほとんどの方は「在宅医療」や「訪問診療」が必要になった時、その存在をよく知りません。一番多いケースが、緊急入院していざ退院となった時で、これまでは普通に歩けていたものが車いすなどで帰宅する場合など、いきなり在宅医療が必要となるために準備が全くできていないのです。

そのような場合に、在宅医療を始めたいときに何処へ相談すればよいのでしょうか。今や何でもネット検索の時代、「在宅医療」や「訪問診療」と「地域」で検索して一番上にきた医療機関で良いのでしょうか。医療とは人と人との繋がりですので、実際に会って話をしてみなければわからないことがたくさんあります。

  1. 退院支援で病院のソーシャルワーカー(MSW)へ相談する
    入院施設がある病院の地域医療連携室には、退院を支援する退院調整看護師やソーシャルワーカーがいて様々な相談に乗ってくれます。当然、在宅療養への移行も業務内容に入っていますので、知識やネットワークは豊富です。
  2. かかりつけの主治医に相談する
    外来でのかかりつけの医療機関が、必ずしも在宅医療を行っているとは限りません。この場合、近隣で訪問診療を行っている先生を紹介してくれて、紹介状も書いてくれます。
  3. お住まいの地域の医師会へ相談する
    市区町村の医師会では、必ず在宅医療に力を入れています。このため在宅医療に関する問い合わせの窓口があり、専任の担当者がいます。
  4. 市区町村の介護保険窓口へ相談する
    「介護保険課」「高齢福祉課」などの名称で、介護相談に乗ってくれる窓口があります。また、地域包括支援センターも高齢者が可能な限り住み慣れた地域で安心して生活ができることを目的に設置されていますので相談窓口になります。
  5. ケアマネジャーに相談する
    居宅介護支援事業所のケアマネジャーは、介護に関わる様々な手続きを行っています。そこで在宅医療機関との連携を取っています。
  6. 訪問看護ステーションの看護師に相談する
    医師の訪問看護指示書をもとに訪問看護を行いますので、在宅医療機関とは密接な連携を取っています。在宅医療機関や病院が経営しているケースも多くあります。
  7. 在宅医療を実施している医療機関へ直接問い合わせる。

入院生活を続けていますと、「自宅へ帰りたい」と強く願うようになります。しかし、家族の立場から在宅医療を行うとなりますと、知らないことも多く不安に感じる方もいらっしゃいます。

ところが、こうやって相談先をリストアップしていきますと、不安をサポートする仕組みやサービスは意外と多くあることに気づきます。実際に在宅医療を始めてみますと、まったくの医療に素人だった方が予想以上にケアができてくるケースが多く見られますので、難しいと考えずにまずは在宅医療実施医療機関へご相談ください。

アンケートでは半数以上の方がご自宅での看取りを希望していますが、実際には8割が病院でのお看取りとなります。ご自宅で家族と一緒に最期を迎えられる方は2割程度にとどまります。

在宅訪問診療のご案内
     

港北メディカルクリニック 概要

院長
大澤 浩
標榜科目
内科、呼吸器内科、循環器内科、糖尿病内科、
消化器内科、アレルギー科、精神科
診療時間
午前 9:00~13:00 
午後 15:00~18:00
休診日
土曜日午後、日曜日、祝祭日
住所
〒224-0027
神奈川県横浜市都筑区
大棚町3001-8
電話
045-595-2660
FAX
045-595-2661
アクセス
横浜市営地下鉄 
センター北駅より徒歩8分
※駐車場完備

医療法人社団 凰和会理念
(医療ポリシー)

目標
私どもは、患者様に最高のクオリティ-を提供することで、パーソナルなサービスを求める患者様のご要望以上を満たすようケアサービス追及をしてまいります。
信条
私どもの最大の財産であり成功の鍵ともいえるのはスタッフ一人ひとりです。職務に当たっては各スタッフが尊敬とプライド、そして満足感を抱いていることが大切だと考えます。患者様に最高のサービスを提供し、そのサービスにご満足いただくためには、多くのスタッフの協力が不可欠です。スタッフの相互協力、そして貢献と価値を尊重し合うことが、最高のサービス実現への鍵だと考えております。
行動規範
私どもは互いの接し方そして相手に対する範の示し方を通じて私どもの理念を実行しています。患者様であれ、提携先であれ、スタッフ間であれ、常に自分がそうして欲しいと思う対応で相手に接しております。